「木ノ葉~、帰りにすぐそこの犬カフェでも寄ろーよ」
「もーまたなの?店長のドーベルマンさんが見たいだけでしょ?」
「一人じゃ恥ずかしいんだもん!友達と行った方が自然に過ごせるし…ね、いいでしょ?」
「しょうがないな~じゃあパンケーキ奢ってね」
「そんな~!ささみスティックぐらいで勘弁してよ!」
「あはは!」「アハハ!」

他愛のない犬JKトークをするのはクラスの中でも明るい「木ノ葉」とその友達わんこ
その様子を穏やかではない雰囲気で一人のわんこが見つめている

(木ノ葉ちゃん…楽しそう、私以外の子とあんな風に話すんだ…)
彼女は「茶々」、先日木ノ葉に想い打ち明け結ばれた木ノ葉の恋犬である
暫くはそんな様子を静観していた茶々だったが、段々と考えが歪み始める
「木ノ葉ちゃん…私といる時は面白くないのかな…」

「そういえば今日は木ノ葉ちゃんと一緒に寝てない…」

「もう1時間も木ノ葉ちゃんと会話してないよ…どうしよう…」

「駄目…このままじゃ木ノ葉ちゃんが他の誰かに取られちゃう、何とかしないと…」
気持ちの整理がつかなくなった茶々はある決心をし、下校中の木ノ葉に忍び寄る

「茶々ちゃんどうしたんだろう…今日は先に帰っちゃったし、最近元気無さそうだし…」
木ノ葉も木ノ葉で、様子のおかしい茶々の事を気にかけていた
「きゃいんっ!?」
突然体に走る衝撃
背後から木ノ葉に襲い掛かった茶々、その手にはスタンガンが握られている

「な……なに……?」
「木ノ葉ちゃんが悪いんだよ…私以外の子とばかり仲良くするから…」
「え…?茶々ちゃ…」
状況を整理する間もなく木ノ葉は気絶してしまう
「ううん……」

「んんっ!?(な、なにこれ!縛られてる!?)」
意識を取り戻した木ノ葉だったがその体は縛められ、喋る自由すらなかった
「おはよう木ノ葉ちゃん」
(茶々ちゃん!)
冷たいトーンの声、そこには自分の恋犬が立っていた

「私木ノ葉ちゃんのこと確かめたいの、木ノ葉ちゃんが私をどう思っているのか」
「んん…?(え、どうゆうこと茶々ちゃん…?)」
茶々はそれ以上語らず、部屋を出て行ってしまった

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